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魚などに含まれる善玉の油は、子どもの肥満予防にも効果的!?
悪者の油ばかりではない!
善玉の油として、多価不飽和脂肪酸であるドコサヘキサ塩酸(DHA)やエイコサペンタ塩酸(EPA)、リノール酸などが知られています。
DHA・EPAはサンマやアジなどの青魚に、リノール酸は大豆油やコーン油に豊富に含まれています。これら多価不飽和脂肪酸には肥満予防効果があると知られていましたが、この効果についてこれまで行われた検証の多くは大人を対象としたものでした。
米国の研究グループは、子どもを対象に多価不飽和脂肪酸の摂取量と肥満の関連について検証を行いました。
子どもたちの肥満度を測定
この研究は、7歳から12歳までの様々な人種の子どもたち300人を対象に実施されました。まず、子どもたちのBMIや体脂肪率・CT画像などの身体組成を測定しました。
次に、前日に食べた物のアンケートからどのくらい多価不飽和脂肪酸を摂取したかを算出しました。これらの身体組成と食事内容のデータを解析し、多価不飽和脂肪酸の摂取量と肥満の関連性について検証を行いました。
体脂肪率や、お腹周りの脂肪が少ない
結果、多価不飽和脂肪酸の中でも特に冒頭で述べたような青魚や大豆油・コーン油に含まれる脂肪酸を多く取るほど、体脂肪率が低く、お腹周りの脂肪も少ないことがわかりました(※)。この結果は、人種や環境によらずみられることもわかりました。
青魚に含まれるDHAは肥満だけではなく、血液をさらさらにするなど健康への好ましい効果が知られています。家族が長く健康に過ごすためにも、旬の魚を今夜のおかずにしてみてはいかがでしょう。
監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。